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学外での取り組みと研究

新潟大学MOTは、主に新潟の地場産業と積極的に関わり、
社会貢献としての活動を行なっています。

小千谷市企業ケーススタディの実施(「マーケティングl」)
H24/7/23、24
関連教員 長尾 雅信
第一測範製作所様でのプレゼンの様子
プレゼンテーションをご聴講頂いた社員の皆様
阿部幸製菓様でのプレゼンの様子
マーケティングの手法を組み合わた分析を報告した
(概要)
 『顧客価値を如何にして創造し、伝達するのか』長尾雅信准教授 (本研究科「マーケティングl,ll」担当)は、マーケティング講義の中でこのように説く。今回、新潟大学産学地域連携推進機構のコーディネートの下、小千谷市にある2つの企業様からケーススタディへのご協力を頂き、学生はこれまで授業で修得したマーケティング手法で企業を分析。導き出した戦略をその企業でのプレゼンテーションをするというプロジェクオを実施。期間は約3ケ月間、プロジェクト参加生は履修生のうち8名。4人づつで1チームになり、2度の企業訪問ヒアリングを通じて、分析や調査を実施。特に「STPマーケティング」*というフレームワークの手法を用いることが課題とされていた。今回のような実際の企業にご協力を頂いての実践的なケーススタディの取り組みは、本研究科にとっては初めての試みとなる。
 *「STP」マーケティングとは、効果的に市場を開拓するためのマーケティング手法。マーケティングの目的である、自社が誰に対してどのような価値を提供するのかを明確にするための要素、 「Segmentation(市場細分化)」「Targeting(参入するセグメント)」「Positioning(ポジショニング)」の3つの頭文字。
 
<プレゼンテーションの概要>
■(株)第一測範製作所:2012年7月23日訪問
 粒度ゲージ、主に分散性動検査装置(ADIM)に対する検討をテーマに選定。そこにSWOT分析を用いることで、製品や開発に全般に関わる強みと弱みを指摘をし、マーケティング情報とADIMの市場性の問題に焦点を絞り込んだ。さらにその問題を解決するための新しい販促戦略を提案。具体的には、市場への新たな付加価値の提案や顧客を得る為のチームづくりの必要性を説明した。プレゼンテーションの最後には、これまでの取り組みを元に、日本の製造業に対する考察を元に、競争社会で生き残る為の社内風土や構造の革新を示唆する形で締め括られた。

■ 阿部幸製菓株式会社:2012年7月24日訪問
 米菓業界の構造と現状把握に、Michael E.PorterのFive Forces を用いて分析をした。国内菓子市場と米菓市場の生産金額推移の比較、買い手やサプライヤーの交渉力の特徴などをあげた。中でも価格競争に拍車が掛かっている業界環境と、市場の革新性を妨げている点に注目し、そこからとるべき4つの戦略を提案した。またSTPマーケティングの検討を行った。ターゲティングは、男女・年代別による購買商品や貯蓄額のデータから35歳〜59歳の男性とし、さらに市場規模の概算を提示。製品の知覚価値式を用いた購買決定要因からポジショニングを検討。最後は、今後の消費シーンの拡大の必要性と共に、そこにおける課題や問題点も伝えた。


<企業様から頂いた声>
●(株)第一測範製作所様:「短い期間にも関わらず、充実した内容でした」と感想を頂いた。特に他社比較のデータを盛り込んだ部分の分析は、新商品を開発・販売していく上で、情報の裏付けが必要であることを実感するきっかけに繋がったとのこと。今後は、仕組み・サービス・開発にどうブレイクダウンをしていくかの検討をより進めていくという。なお、分析の観点として、技術的な部分でのアプローチがあればより良かったとのご意見もいただいた。

●阿部幸製菓様:企業様側でも既にマーケティングを行っていることもあり、年齢や男女による嗜好の相違等については、お互いの考えや視点を共感し合う形で質疑が行われた。プレゼンテーションの感想として「自分たちの視野には入っていない部分への指摘を頂いた」と。また、学生が纏め上げた報告書に対しては、「社内で行った調査と同じ結論に達していたことへの驚きと、ここまでロジカルに詰めたことが無かったので大変参考になった」と感想をいただいた。


<新潟大学産学地域連携推進機構 コーディネーターからの声> 
■産学連携の仕事をさせていただいて感じるのは、産学交流の場で、関係者が同じ方向を向くことの難しさです。MOT企業ケーススタディでは、企業から課題と情報を提供して戴いて、それを題材に学生がケーススタディしますが、そこでは、共に課題に取り組む一体感を自然に体験することができます。また、大学、異分野出身の学生から得られる意見は、企業側にも新たな「発見」と「学び」となるでしょう。今回のMOT企業ケーススタディを機会に、ぜひ他の企業にも「学びの場」を提供していただき、「発見」と「学び」を共に体験して戴きたいと思います。また、これがきっかけとなり、本学との共同研究などへと発展していくことを期待しております。(小千谷産官学連携コーディネータ 佐々木 教真)
  
■産学連携の目的の一つとして、大学と社会を繋げ、大学で得られた科学的知見を社会に提案し、社会は単にそれを利用するだけで無く、自ら適用、工夫、改善をこらし、その情報を大学にフィードバックすることで、大学の教育と研究のレベルを一層向上させるということがあります。特に、地域にある大学は、地域の発展に寄与することが強く求められており、この産学連携という活動や仕組みは極めて有効に作用すると考えます。従来、産学連携と言えば工学系や農学系の共同研究といった形態がほとんどです。今回の取り組みはMOTプログラムにあって、実際に企業の有する課題を対象としたフィールドワークは初めてでした。これをきっかけに、今後継続して「産学連携」を推進し、プログラムのさらなる発展と進化を是非とも期待いたします。(産学地域連携推進機構/准教授 小浦方 格)

<あとがき〜プレゼンを終えた学生の感想から〜>
 プレゼン直後、学生1人1人に感想を聞いたところ、「楽しかった」「興味深いものだった」と全員が口にした。異なる業界・業種を知る機会になり、勉強になったという。「自分の専門とは異なる部分は理解が難しいこともありましたが、企業の考えが掴めること自体は楽しいので、今後も他のMOT科目で実施してもいいと思います。」(1年/経営者)。 また、企業様を目の前に発表することで、いかに理解や納得を頂けるか、という点でも学びが多かったようだ。第一測範チームの一人は、「戦略のみならず、技術的観点からのアプローチをし、今後は更に良い提案をしたいと思いました。」と、今後の抱負を述べてくれた。
 今回のケーススタディは、実際の企業を分析する学びと共に、異なる専門を理解することや、いかに相手に理解をしてもらえるかという難しさも感じる取り組みのようだった。「果たして企業さま側に納得を頂くことが出来たか?」と、感じた学生もいたようだったが、まずは自分たちの思考プロセスを伝え、「共感」を得ることができたのも大きな成果だったのでは。地域にあるMOTとしても、実践的な学びの場としても大変有意義な取り組みだったと感じる。(文/MOT矢島)
[備考]
<B>今回ご協力を頂いた小千谷市企業様のご紹介(文/企業HP文抜粋)<B>
株式会社第一測範製作所 (本社:新潟県小千谷市大字坪野826-2)
事業内容はゲージ・計測機器及びボールねじの製造並びに販売。多品種・単品生産のニーズに応えることができる「お客様のための工場」として高い評価を得ている。ゲージづくりで得たノウハウはデジタル空気マイクロメーターや自動計測器、自動選別機などではエレクトロ技術と融合し、製品測定分野において測定の高速化を実現させるという大きな役割を果たした。また、高い技術力は精密ボールねじにも応用され、世界の半導体製造の現場において最先端技術を支える一翼を担っている。さらに独自のアイディアと精密加工技術から生まれた小径内径測定器や超精密割出台は、「第1回ものづくり大賞」を受賞。大学・産業技術総合研究所等官公庁との技術的・人的な交流に力を注ぎ、産学協同での研究を実施し、ニーズと交流から新技術の開発を実現されることにも積極的に取り組んでいる。
昭和19年創立。 従業員229名(H23時点)
製品紹介

阿部幸製菓株式会社(本社:新潟県小千谷市上ノ山4-8-16) 
 事業内容は主に米菓とスナック菓子の製造販売。日本初の柿の種となる「柿の実」を開発、製造。創業の早い段階から米国、欧州への輸出を開始し、タイ、中国での技術提携をし製造ラインの着手を積極的に進めた。「品質・健康・食文化・時代性を理解し、食生活の分野から新しい提案をする」という企業の使命のもと、 県内には4店舗の惣菜業、1店舗の定食店を経営。現在、米菓は主に業務用として製造、販売をし、今年2月には新商品「かきたねセブン」を発売し、長年変わらぬ品質と幅広い味付け技術を活かした商品展開も積極的に進めている。
昭和39年創立。現在社員数270名。
製品紹介
UPDATE 2012.07.27
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